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メバリングラインの「太さ(号数)」や「種類(PE・ナイロン・フロロ)」「カラー(色)」などの選び方まとめ

釣り人と魚を結ぶ唯一の架け橋となる「ライン」ですが、メバリングを楽しむときは問題なくメバルをキャッチできるほどの「強度」と、自分なりの釣りを展開するために「ラインの種類」を上手くセレクトしなければなりません。

ラインの選び方をミスるとせっかくHITしたメバルを逃してしまうことになりますからね、慎重にいきたいところです。ロッドとリールには凄くこだわるのにライン選びは適当・・・そんな人、結構多いですからね。

 

そこで今回は「メバリングで使うラインの選び方」について具体的にまとめていこうと思うので、ぜひ参考にして頂ければと思います。

メバリングラインを選ぶ時に意識しておきたい点

ここを意識する
  • メバリングラインに必要な性能
  • PE・フロロ・ナイロン、どれを使う?
  • ラインの太さ(号数)
  • ラインのカラー(色)
  • 糸巻き量はどれくらい?
  • ショックリーダーについて
  • ラインの価格帯

 

まず、メバリングラインを選ぶときに意識しておきたい点ですが、上記にまとめた内容を意識して選んでおけば間違いありません。特に「ラインの太さ」「種類」「ショックリーダー」に関してはよりストイックに考えたほうが良いんじゃないかな?とは思っていますので、こんな感じでラインを選んでいきましょう。

では、それぞれ一つずつ詳しく簡潔にまとめていきたいと思います。

メバリングラインに必要な性能は「感度」「強度」「操作性」この3つ

メバルが〜30cm程度と(どちらかと言うと)サイズが小さな魚のため「メバルなんてどんなラインでも取れるでしょ」と甘く見ている人が多いようですが、実はその可愛らしい見た目からは想像できないようなパワフルなファイトを見せてくれる魚であり、あまり甘く見ていると「す、すいませんでした・・・」と頭を垂れなければならないほど痛い目をみることになり兼ねません。

ですので、メバリングラインに求められる性能としては、メバルの強烈な引きに耐えられるほどの「強度」、メバルの繊細で細かいアタリを拾えるほどの「感度」、そして1g前後の超軽量リグを扱えるほどの「操作性」この3つが必要です。

 

メバルの活性が高い状況下であれば何ら問題はありませんが、メバルが低活性なときは非常に小さなアタリしか出ないときがあり、当然アタリを取れないと言うことはフッキングまで持ち込むことが難しくなってしまいます。ですので。メバリングラインには「感度」が必ず必要で、感度の悪いラインを使ってしまえば「釣果が伸びない」原因の一つとなってしまうのです。

「操作性」に関してですが、メバリングでは時に1gを切るウエイトの超軽量リグを扱うことになりますが、扱うモノが軽くなればなるほど操作性に難が出てしまい、上手く操作できないばかりか「何をしているか分からない・・・」そんな事態に陥ってしまうのですよ。

 

兎にも角にも、メバリングラインをセレクトするときは「強度」「感度」「操作性」の3つに意識を寄せた選び方をする必要性があるので、その辺りを踏まえた上でここから先を読み進めて貰えればと思います。

PE・フロロ・ナイロン、まずはどのラインを使うかを決める

メバリング用としてリリースされているラインには「PEライン」「フロロカーボンライン」「ナイロンライン」、この3つがラインナップとして用意されています。

釣りに慣れていない人からすると「ラインなんてどれも同じじゃないの?何が違うんだよ」と頭を悩ませてしまうでしょうが、実はこの3つのラインにはそれぞれ大きな特徴があり、当然のようにメリットとデメリットが見え隠れしていますので、3つの特徴をしっかりと確認し、最も自分の釣りにあったラインを選ぶことが凄く重要なことなのです。

 

極端に言うと、PEライン、フロロカーボンライン、ナイロンライン、どれを使おうとメバリングを楽しむことは可能ですが、それぞれの特徴を知り使い分けることで釣れるメバルの数が激的にアップしますので、まずは良き悪き全ての特徴を知り、よりストイックに「どの種類のラインを使うのか?」という点について見定めていきましょう。

では、PEライン、フロロカーボンライン、ナイロンライン、それぞれを切り離し、詳しくまとめていきます。

PEラインは抜群の感度と抜群の飛距離を得ることができる!しかし、あらゆるデメリットも・・・

PEラインの特徴

良い点

  • 伸びがない(少ない)
  • 引張強度が強い
  • 飛距離が伸びる
  • 感度が(凄く)良い
  • 長く使える(半年〜1年ほど)

悪い点

  • 値段が高い(3000円ほど)
  • 結束部が弱くなる
  • 根ズレに超弱い
  • 絡まると修復困難
  • ショックリーダーが必要
  • 風に弱い
  • 比重が軽く沈みにくい

 

見て分かる通り、PEラインは喉から手が伸びるほど欲しいメリットが沢山ある一方、全力で土下座してでも避けたいようなデメリットが沢山あり、所謂「諸刃の剣」的な立ち位置にいるラインです。

PEラインは伸びがないラインであり、その恩恵にあやかり感度が良く飛距離も伸びる最高のメリットを手に入れています。状況によって飛距離は非常に大きなアドバンテージとなりますからね、1mでも遠くに飛ばせるというのは海の釣りにおいて非常に大きな武器となります。

 

また、PEラインは他のラインに比べ引張強度が強いため「他のラインより細いラインが使える」というのも強みですね。メバリングという釣りの性質上、どうしても細いラインを使う必要性が出てきますからね。

反対にPEラインには「擦れに弱い」「結束部が弱い」というデメリットもあり、ボトムにある岩や魚のヒレに当たってしまうといとも簡単にラインブレイクしてしまいます。

 

またPEラインは非常に「比重が低い」ラインであり、つまり風に流されやすく、水に沈みにくいという性質もあり、強風の日や水深が深い(潮流が速い)場所での使用は困難を極めることでしょう。

ちなみに個人的な話にはなりますが、僕がメバリングを楽しむときはそのほとんどで「PEライン」を使っています。もちろんデメリットが沢山ありますが、そのデメリットを浄化してくれるほどはそのメリットの有効性を感じられていますので、よっぽど風が強い、よっぽど水深が深い場合を除き、PEライン一筋でメバリングを楽しむようにしています。

 

最近では「高比重PEライン」もリリースされていますので、比重が高いPEラインを使いたい・・・そんな人はオードラゴンのような高比重PEがおすすめです。(号数が大きなものしか用意されてないこともありますが・・・)

フロロカンボンラインは根ズレに激強で比重が高い!しかし、ライン癖が強く操作性が悪い一面も

フロロの特徴

良い点

  • 伸びが少ない(PEよりは伸びる)
  • 感度がそこそこ良い
  • 根ズレに強い
  • 値段がそこそこ安い
  • 比重が高い

悪い点

  • ラインに癖が付きやすい
  • 耐久性が低い
 

フロロカーボンの特徴を見る限り「メリットが多くデメリットが少ない理想的なライン」のように感じますが、「ラインに癖が付きやすい」というデメリットの存在が非常に厄介で、一度癖が付いてしまうと、もうどうしようもありません。

また、PEラインに比べると耐久性が悪く、値段は安く買えるものの頻繁に巻きかえなくてはならないこともあり、コスパ面で見るとどうしてもPEラインに劣ってしまいますね。

 

しかし、フロロカーボンラインの「比重が高い」「擦れに強い」というメリットは非常に大きなプラスとなり、ボトムにコンタクトさせる釣りや強風の日、潮の流れが速い場所などで活躍すること間違いなしです。

感度に関してはPEラインには劣るものの、伸び率がそれほど大きくはないため「ギリギリ問題なく使えるかな?」というレベルなので、そこまで気にすることではありません。

ナイロンラインは安価で伸びのあるライン!その伸びを活かした釣りを展開しよう

ナイロンの特徴

良い点

  • 値段が安い
  • トラブルが少ない
  • 伸びがある

悪い点

  • 耐久性が凄く悪い
  • 擦れに弱い
  • 伸びがありすぎる
 

ナイロンラインは良い意味でも悪い意味でも「特徴が少ない」ラインであり、これから釣りを始めるような初心者の方の取っ掛かりとしては最適なラインです。PEライン、フロロカーボンとは比較にならないほど伸びのあるラインなので、その伸びを活かした釣りには非常に向いていると言えますね。

例えば、伸びがあることで「魚の掛かりが良く」なるんですよ。魚の引きに対しラインが伸びてくれるため、アタリを弾かずバイトに持ち込んでくれる・・・こんな感じです。

 

しかし、この伸びが原因でロッドアクションを付けた釣りは不得意であり、つまり幾らロッドアクションを付けたところでラインが伸びてしまうため、ルアーにその動きを伝えることができない・・・ということ。

ナイロンラインは「ただ巻き」には向いているラインではあるものの、アクションを付けた釣りには全く向いていないラインだと言うことを理解した上で使うことをおすすめします。

 

また、ナイロンラインは水を吸ってしまうという特性があり、それにより耐久性が非常に悪く、下手すりゃ一回の釣行で「巻きかえなくてはならない」ということもしばしば。

値段は安いものの巻きかえるお金と手間が掛かってしまうため、総合的に見ると「コストパフォーマンスが悪いライン」と言えますね。そのため、個人的にナイロンラインを使うことはありませんし、使ったのは10数年前にメバリングを始めたときの数回だけです。

まとめ

自分の釣りにあったラインをセレクトしよう

メバリングラインの太さについて。太すぎるラインにはデメリットしかない?

続いてメバリングラインで選ぶべき「ラインの太さ(号数)」ですが、メバリングでは1g前後のジグヘッドリグを用いた釣りが主となるため、基本的には【細めのライン】を使うことをおすすめします。

また、太いラインを使うことで「飛距離の低下」「風の影響を受けやすい」などのデメリットを被る他、(諸説ありますが)「魚の警戒心を煽る」こともあるため、個人的な思いとしては【可能な限り細いラインを使う】ことをおすすめしています。

 

具体的に言うとPEラインは「〜0.4号」、フロロカーボン、ナイロンは「〜4lb」ぐらいの細さがスタンダードですね。個人的に太いラインを使うのはデメリットしかないと考えているため(厳密には強度が上がるプラス要素もありますが)、PEラインであれば0.2号、フロロカーボンであれば2lbを使うようにしています。

0.2号と聞くと滅茶苦茶細いように感じるでしょうが、ロッドの力とリールのドラグ性能を駆使することで大型メバルにも対応できますし、60cmオーバーのシーバスや40cmオーバーのチヌがHITしても寄せてくることはできるので(抜き上げは無理ですが・・・)、強度面に関してはそれほど気にしなくても良いんじゃないかな?とは思います。

ラインのカラー(色)は釣果に関係する?経験上の結論をまとめてみる

ライン(特にPEライン)にはピンク、イエロー、グリーンなどなど、沢山のカラーラインナップが揃っています。そこで疑問に感じるのが「そんな派手なカラーでメバルに見切られてしまわないのか?」という謎。

この謎には個人的にも興味を持っていて、派手な色からナチュラルなカラーまで、同じ条件で色々試してみたことがあるのですが、その結果として【色による釣果の差を感じることができない】という結論に達しました。もちろん、微小な差は出ていたのかもしれませんが、そこまで気にすることのモノではないんじゃないかな?というのが本音です。

 

そもそもメバルには「ライン(糸)」という概念がありませんからね、仮にラインが見えていたとしてもメバルが人工物だと判断することなど出来るはずもありませんし、ラインの存在が釣果に影響するのであれば、そもそも釣り自体が成立しなくなりますからね。

ただ、メバリングはどちらかと言うと夜に楽しむ釣り(参考→メバリングは昼と夜、どちらに楽しむべき?)なので、ラインの「視認性」にはこだわったほうが良いとは思います。クリアよりはイエローのほうが視認性が良くなりますから、なるべく派手な色のラインを使うことで、より快適にメバリングを楽しめるようにしておきましょう。

糸巻き量はどれくらい巻くのが正解?巻きすぎ注意?

リールのスプールにはどれくらいのラインを巻いておけばいいの?という話ですが、そもそもメバリングはそれほど飛距離が出る釣りではありませんので、100mもあれば十分でしょう。ジグ単の釣りであれば10m〜30mほどの飛距離で釣りを楽しむことになりますからね、多く巻いても無駄になるだけです。

また、あまりに多くの糸巻き量に設定してしまうと飛距離が落ちたりライントラブルの原因になることもあるため、その点にも注意が必要です。

 

ただ、メバリングで使うような1000番〜2000番クラスのリールには100m〜200mほどのラインしか巻けないようになっていますので、それほど気にする必要性はないかな?というのがほんとのところ。

個人的には、150m巻きのラインを購入し、その全てを巻くようにしています。少しでも「ここ弱いな・・・」と感じる部分があれば平気で1m〜3mほどカットしていきますからね、ある程度多く巻いておかないとすぐにラインが無くなっちゃうのです・・・。

PEライン使用時は必ずショックリーダーを結束しよう

メバリングでPEラインを使うときに関しては、必ず「ショックリーダー」を結束するようにしておきましょう。ショックリーダーとはその名の通り【ショックを吸収してくれる補助ライン】であり、伸びのないPEラインに掛かる負担を軽減してくれたり、擦れに弱いPEラインの保護をしてくれたり、専属のボディガード的な役割を果たしてくれるものです。

PEラインはショックリーダーなしでは機能しないラインとも言えるため、(面倒ですけど)必ずショックリーダーを結束するようにしておきましょう。

 

ショックリーダーの種類はフロロカーボン、ナイロンから選ぶことができますが、余程のこだわりがない限りは【フロロカーボン】で良いんじゃないかな?とは思います。敢えてナイロンラインを選ぶ必要性をあまり感じられませんからね、擦れに強いフロロカーボンショックリーダーでPEラインを守り抜きましょう。

ショックリーダーの長さは、キャストするときに「ガイドに入り込まない程度」にしておくのがベストで、50cmほどで十分です。磯やゴロタでメバリングを楽しむときは長めに取っておいたほうが良いときもありますが、漁港や堤防でのメバリングには50cm〜ほどのショックリーダーで挑みましょう。

 

ちなみに、PEラインとショックリーダーの結束には様々なノットがありますが、ここでまとめるにはあまりにも尺が足りなすぎるので、外部サイトで非常に詳しくまとめられているサイトを紹介しておきます。

PEラインとショックリーダーの結束方法

ライントラブルが増える!安物ラインはダメ?

最近はメバリングラインにも高価なものから安価なものまで多種多様なラインナップが揃えられており、「一体どのラインを買えばいいんだよ・・・」購入時は非常に頭を悩まします。

その中でも一位二位を争う不安の種は「安物のラインでも大丈夫なのか?」という点。できる限りお金を掛けたくない人が大半でしょうし、できれば安いラインで事足らしたい・・・でもちゃんと使えるか心配・・・と、どうしようか迷っている人も多いはず。

 

この疑問に対しては「安すぎるライン(特にPEラインは)は止めておいたほうが良い」というのが個人的な意見であり、同時に「高すぎるPEラインも買う必要がない」と思っています。(もちろん予算に余裕のある人は良いモノを使って下さいね)

あまりに安すぎるラインはやはり「ライントラブル」が多くなってしまうんですよ、スプール内でラインがグチャグチャになってしまったり、途中でダンゴになってしまったり・・・。結局何度も何度も巻きかえなくちゃいけなくなり、結果としてコストパフォーマンスが悪くなる・・・という感じですね。

 

今時のPEラインは3000円も出せば質が非常に良いモノを買うことができるので、ナイロンフロロであれば〜1500円程度のものを選び、PEラインであれば2000円〜3000円ほどを目安にしておけばオッケーです。

ラインは定期的に巻き替え!or予備を現場に持ち込んでおけば安心

最後になりますが、リールに巻いたラインは定期的にチェックし、傷んでいるようであれば早急に巻き直しておくことをおすすめします。傷んでいるラインをそのまま使うと、キャストのときに高切れしてしまったり、メバルとのファイト中にプツン!と切れてしまうことも考えられますからね。

ナイロン・フロロカーボンであれば(どれだけ最低でも)半年に一度は巻き替えるようにし、PEラインであれば1年に一度ペースで巻き変えておけば安心です。

 

また、「高切れによりラインが無くなってしまった・・・」「ラインが傷んでプツプツ切れる・・・」など、予想外のライントラブルに対処できるよう、現場(もしくは車)には予備のラインを持ち込んでおくことをおすすめします。ラインがなくなり釣りを強制終了しなきゃいけないときの悲しみは言葉で言い表せないほどですからね。

予備のリールを1つ持っておくことも対策の一つです。

 

以上が「メバリングラインを選ぶときのまとめ」です。また、メバリングで必要な道具や基礎知識、基本テクニックなどなど、メバリングの全てをまとめている記事を用意していますので、よければそちらも合わせてお読み頂ければと思います。