ソルトライトゲームの好ターゲットはアジ、メバルがあまりにもメジャーですが、暗い海の底の物陰にひっそりと生息している「ガシラ(カサゴ)」もまた、ルアーで狙うことができる好敵手となっています。ガシラはその見た目通り非常に獰猛な性格をしているため、ルアーに物凄く好反応を見せてくれますからね、そこにガシラがいれば高確率で私たち釣り人を楽しませてくれることでしょう。
ガシラをルアーで狙うことを「ガシリング」と言い、一部コアなアングラーの中には「俺はガシラしか狙わないぜ?」と豪語するほどのガシラマニアいるほど楽しく、ゲーム性に長けている釣りなので、アジ、メバルだけではなく、底に潜むガシラを狙い、釣りを楽しんじゃいましょう!
そこで今回は、ルアーゲームの好敵手「ガシラ」を狙って釣るための仕掛けや釣り方、場所や時期などの基礎知識までを詳しくまとめていこうと思うので、ぜひ参考までに!(〜10gまでのリグを使ったライトゲーム寄りのガシリングについて紹介します)
ちなみに、ガシリングの全てをこのページにまとめているため、凄く長文であり一気に読み進めると物凄く疲れてしまうと思いますので「そんな長文なんて読んでいられねぇ・・・」そんな人は、目次より読みたい箇所だけを抜粋し、読み進めて頂ければと思います。
ガシリングで使う仕掛けまとめ
まず初めに、これがなければ何も始まらない!ガシリングを楽しむときに必要な「仕掛け」についてまとめていきます。ガシリングを楽しむために最低限必要な道具は・・・
- ロッド
- リール
- ライン
- ルアー(ワーム)
なので、これら仕掛けに必要なスペックや考え方をそれぞれ切り離し、具体的に考えていきたいと思います。
専用ロッドはない!?ガシリングロッドの選び方
ガシリングで使うロッドを選ぶ時の大前提として知っておきたいのは、「ガシラ専用ロッドなどない」ということ。少なくとも現時点ではガシリングに特化したロッドはリリースされていませんし、恐らく今後もリリースされることはないでしょう。
それはなぜか?ガシリングは非常にマイナーな釣りであり、ぶっちゃけ言うと「他ジャンルロッドを代用することで事足りる」からなんですね。わざわざ専用ロッドを揃えなくても楽しめるのですから、それに越したことはないでしょう。
「じゃあ、ガシリングを楽しむときはどんなロッドを使えばいいんだよ?」って話ですが・・・
- ロッドの長さと種類
- パワーのあるロッドが最適
- チューブラーのロッドばベスト
この3つさえ抑えておけばガシリングに適したロッドを選ぶことができるため、一つずつ詳しく簡潔に見ていきましょう。
6ft~7ft程度のメバリング、アジングロッドを代用しよう
残念なことにガシラを専用で狙うルアーロッドは世にリリースされていないため、何かしらのロッドを代用する他道がありません。では、ガシリングロッドにはどのジャンルのロッドを代用すればいいのか?
エギングロッド、シーバスロッドを代用する手もありますが、(ライト)ガシリングでは〜10gまでのリグを使うことが多くなるため、これらロッドだと操作性が悪くなってしまいます。また、釣れるガシラのサイズも〜30cmほどで、アベレージで言うと20cmほどのガシラが中心になってきますので、パワーのありすぎるロッドだと面白味に掛けるというか何というか・・・とにかく不向きなんですよ。
では、一体ガシリングにはどのようなロッドを使えばいいのか?という話ですが、「メバリングロッド」「アジングロッド」この辺りのロッドを代用すればオッケーです。
アジング、メバリングはメジャーなジャンルであり、非常に数多くのロッドがリリースされていますからね。また、ガシリングは繊細さなど不要な釣りなので、一流メーカーからリリースされているロッドであればどんなものでも構いません。極端に言うと5000円ほどのロッドでも十分楽しむことができるので、まずはその辺りのロッドから始めてみるのもアリかもしれませんね。(長く使うのであれば1万円〜ほどのロッドがおすすめです)
底からガシラを引き離す!比較的パワーのあるロッドを選ぼう
ただ、ガシリングロッド選びでは「比較的パワーのあるロッドを選ぶ」ということを意識しておいたほうが良いですね。ガシラは底にある岩の隙間などに生息している魚のため、一度根に潜られてしまうと中々出てこず、せっかくHITしたガシラを逃してしまうことになるんですよ。
そのため、HIT後はゴリ巻きで根から離す必要性が出てきますので、一気に根から離せるパワーを持ったロッドが必要・・・となる訳です。一度根から離してしまえばこっちのもので、それほど抵抗する訳でもなく素直によってくれますからね、最初が肝心です。
ですので、0.4gとか0.6gのリグを扱うことに長けた繊細なメバリングロッドやアジングロッドを代用するよりは、〜5gまでをオールマイティに扱えるロッドを選ぶほうが何かと捗ること間違いなしなので、この辺りを意識しつつ、ガシリングロッドを選んで貰えればと思います。
圧倒的にチューブラーロッドが適任!
メバリングロッドやアジングロッドには「ソリッドティップモデル」と「チューブラーティップモデル」の二者が用意されていることが多く、ソリッドティップは中身が詰まっており「乗せ重視」なロッドとなり、チューブラーティップは空洞となっており「掛け重視」のロッドとなっています。
簡単に言うとソリッドティップは繊細な釣りに向いており、チューブラーティップは動きのある釣りに向いているロッドですが、ガシリングに向いているロッドは圧倒的に「チューブラーティップモデル」なので、どちらかと言うとチューブラーロッドをセレクトしておくほうが良いですね。
もちろんソリッドティップでも楽しむことができますが「どちらが最適なのか?」という話です。チューブラーティップロッドはルアーの操作性に長け、感度も良くロッドパワーもある傾向にありますからね、ガシリングには打って付けのロッドとなっています。
ガシリングリールの選び方
続いてガシリングに使うリールの選び方についてお話していきます。〜30cmほどのガシラ狙いではそれほど高性能なリールを必要とせず、ダイワ、シマノからリリースされているリールであればどのようなものでも問題なく楽しむことができます。
ただし、よく分からない3000円ほどで売られているリールは機能面で見ても耐久面で見ても優れていないことが多いため、できる限り一流メーカーの7000円〜(できれば1万円〜)ほどのリールをセレクトするのがおすすめです。
では、価格面以外でガシリングリールに求められる性能はどのようなものか?まとめてみます。
- スピニングかベイトか
- サイズ(番手)について
- ギアは「ハイギア」がおすすめ
では、それぞれ一つずつ詳しくお話していきます。
スピニングリールとベイトリール、どちらがおすすめ?
リールにはスピニングリール(写真右)とベイトリール(写真左)の2種類があり、ソルトウォーターゲームでは昔からスピニングリールが広く使われています。正直なところ「海でベイトリールを使うなんて・・・」みたいな時代もありましたね。
しかし、最近のベイトリールは海水対応しているものも多く、「ソルトベイトフィネス」と呼ばれるカテゴリが確立されるほどは海でのベイトリール使用が一般的になってきました。特にガシラを含むロックフィッシュを狙うときはパワーのあるベイトリールが重宝され、使っている人もチラホラ見ることができるようになりましたね。
個人的にもスピニングリール、ベイトリールを分けガシリングを楽しんでいますが、正直なところ「(特に初心者の方は)わざわざベイトリールを使う意味はないんじゃないかな?」というのが本音なので、まずはスピニングリールを使い、ガシリングを楽しんでみることをおすすめします。
ベイトリールはバックラッシュなど、スピニングリールに比べトラブルが多くなりますし、何より使用後のメンテナンスが面倒なんですよね。ベイトリールは構造上どうしても内部に海水を巻き込んでしまうため、ノーメンテだとすぐ錆びてしまうんですよ(むしろ、メンテしていてもサビます)
ですので、「スピニングリールを買うか、ベイトリールを買うか」で迷っている人はまずスピニングリールから始め、腕の上達と共に「ベイトリールが必要だな・・・」と感じた時点で買い増す・・・そんな感じでどうでしょうか?
2000番クラスが妥当!サイズ(番手)についての考え方
リールにはサイズを表す「番手」が設定されており、(ライトゲーム用として考えるのであれば)シマノは「500番〜3000番」、ダイワは「1000番〜2000番」がラインナップとして用意されています。
狙う魚のサイズや使うラインの細さ、ロッドとのバランスを考慮しつつ使うリールの番手を選ぶのが一般的ですが、では、ガシラ狙いで使うリールのサイズはどれくらいがベストマッチなのでしょうか?
500番は小さすぎてNGですし(主にアジング用)です、1000番も小さい・・・3000番だと大きすぎるし・・・と言うことで、ガシリングにはシマノであれば「2000番(C2000番)」、ダイワであれば「2004」がベストマッチとなります。
2000番クラスのリールがあれば30cmクラスのガシラがHITしても問題なく対処できますし、外道としてよくHITするチヌやシーバスも難なく寄せてくることができるため、パワーとしては十分です。
1000番や3000番でも楽しめないことはないんですが、よりストレスなくスムーズにガシリングを楽しみたいのであれば「2000番クラスのリール」を選んでおくことをおすすめします(最終的にはロッドとのバランスで決めるようにして下さい)
ギアは「ハイギア」がおすすめ
リールには「ハンドル一回転でどれだけスプールを回転させることができるか」という数値を表す【ギア比】が設定されており、例えばギア比が「4.8」だとすれば、ハンドル1回転辺り4.8回スプールが回転する・・・ということになりますね。
リールスペックを見れば「ハンドル一回転辺りの巻取り量」が記載されているケースが大半なので、買うときは一応確認しておきましょう。
また、リールには「ハイギア」「ノーマルギア」「ローギア」が用意されていますが(ローギアのラインナップがある機種は少なめです)、ガシリングに適しているのは「ハイギア」です。
ガシラのHIT後はゴリ巻きで根から引き離さないといけませんからね、巻取り量の多いハイギアが適しているのが適しているのは火を見るより明らかですし、個人的にもハイギアを使いガシリングを楽しむことが多いですね。(もちろんノーマルギアでもオッケーで、どちらが最適か?という話です)
ガシリングラインの選び方
ラインにはPEライン、ナイロンライン、フロロカーボンラインの3種類を用いられることが多く、その釣りに適したラインを選ぶのが主流となっています。それぞれの特徴を簡潔に言うと、PEラインは「伸びがないライン」、フロロカーボンは「擦れに強いライン」、ナイロンラインが「特徴なく扱いやすいライン」こんな感じですね。
また、ラインの太さを最適に合わせてやるのも腕の見せ所であり、ラインの太さが細すぎるとラインブレイクしてしまうリスクが高くなりますし、反対に太すぎても操作性が悪くなり、釣果に悪影響を及ぼしてしまう可能性が高くなってしまいます。
これらを含め「ガシリングラインを選ぶときのポイント」を考えてみると
- 使うべきラインの種類
- ラインの太さ
- ショックリーダー
この3つを知った上でガシリングで使うラインをセレクトしたほうが良いとは思いますので、ここですの全てをまとめておきます。
ラインの種類はPEラインかフロロカーボンをセレクトしよう
まず、ガシラをルアーで狙うときに使いたいラインの種類ですが、ナイロンラインを除く「PEライン」「フロロカーボンライン」のいずれかを使うことをおすすめします。ナイロンラインも悪いラインではないんですけどね、その特徴のなさから「わざわざナイロンラインを選ぶ選択肢はない」と言えるため、ここでは除外しておきます。
まず、PEラインですが
- 伸びがない
- 感度が良い
- 操作性が良い
- 飛距離が出る
- 擦れに弱い
- 結束部が弱い
このような特徴を持っています。良いところもあれば悪いところもありますが、伸びがないことによる感度(他のラインと比べると犬と猫ぐらいの差が出ます)や飛距離の向上はガシリングにおいて大きな武器となります。
ただし、PEラインには擦れに弱いというボトム狙いには致命的な特徴があるため、その弱点を克服するため先端へ「ショックリーダー」を結束しないといけない手間が掛かってしまいます(ショックリーダーについては次項でお話します)
一方のフロロカーボンラインですが
- 伸びはそこそこ
- 感度もそこそこ
- 飛距離もそこそこ
- 擦れに凄く強い
- ライン癖が凄い
- 耐久性が良くない
という特徴があり、感度、飛距離面で見るとPEラインに引けがありますが、【擦れに強い】この部分だけを見るとPEラインを遥かに凌駕するほどの性能を持っています。
この特徴からガシリングで使うべきラインの種類を読み取ると、根が多く根ズレのリスクが多いような場所ではフロロカーボンラインを使い、それ以外の場所ではPEラインを使うほうが良い・・・というのが結論ですね。
個人的な使い分けとしては、地磯などよっぽど根の荒い場所ではフロロカーボンラインを使い、それ以外の場所ではPEラインを使っていますので、大体の参考までに。(PEラインの根ズレはショックリーダーを結束することで回避できますからね、弱点であり弱点でないんですよ)
ラインの太さ(号数)はそれほど太くなくてもオッケー
ガシラをルアーで狙うときの「ラインの太さ(号数)」ですが、基本的には【細いライン】を使う・・・という認識でオッケーです。ライトガシリングでは比較的軽いリグを使った釣りを展開していくことになるため、太いラインでは操作性が物凄く悪くなっちゃうんですよ。
確かに太いラインを使うと強度が高くなりますが、ガシラ相手にそれほど強い強度は必要ありませんし、仮に規格外の魚がHITしてもリールのドラグやロッドの溜めを使うことでなんとかなりますからね、可能な限り細いラインを使うほうが有意義です。
具体的なラインの太さですが、PEラインであれば「0.2〜0.4号(個人的には0.2号を使っています)」、フロロカーボンであれば「〜8lb程度」の太さを基準に考えておけばオッケーなので、使うリールに巻けるラインの太さを考慮し、太さを決めてみて下さいね。
PEライン使用時はショックリーダーを結束する
PEラインを使いガシリングを楽しむときは、先端50cm〜1mほどにフロロカーボン製のショックリーダーを結束します。PEラインは岩やテトラなどに擦れてしまうと一撃でブレイクしてしまいますからね、それを防ぐための防御力を向上させておく必要性があるんですよ。
ショックリーダーの太さはフロロカーボン4lb〜8lb程度でオッケーです(PEラインの太さに合わせてセレクトして下さい)
PEラインとショックリーダーを結束するときのロッドですが「FGノット」がおすすめです。詳しい結束方法をここで書くと尺が幾らあっても足りなくなってしまうため、下記外部サイトよりご確認下さい。ノットについて滅茶苦茶詳しく書かれています。
参考 色々なノットが学べるシーガーガシリングで使うルアーとジグヘッドの選び方
続いて、エサの代わりとして使う「ルアー」の選び方ですが、ガシリングではハードプラグが使うことはほとんどなく、「ワームを使うもの」という認識で仕掛けを揃えていきましょう。
根の少ない場所であれば「ジグヘッド」、根が多い場所では針先を隠すことのできる「オフセットフックを用いた仕掛け(テキサスリグなど)」とワームを組み合わせることになるため、ワームと組み合わせるリグについてそれぞれ考えていきます。
- アジ、メバルワームでオッケー
- 根魚用ワームを活用する
- ジグヘッドの重さと種類
では、それぞれ一つずつ見ていきましょう。
アジング、メバリング用ワームだけでもオッケー
ガシラを含むロックフィッシュを狙うときのワームは、甲殻類をイミテートした気持ち悪い見た目をしているワームを使う・・・というイメージが強いですが、実は必ずしもそのようなワームが必要・・・という訳ではなく、メバリングやアジング用としてリリースされている小さなワームでも十分狙うことが可能です。
アジング、メバリング用ワームは以下のリンクでまとめてあるので、参考にして下さい。
ライトロックフィッシュ専用ワームを使うのもあり
ガシリングはアジングやメバリング用としてリリースされているワームを流用するだけでオッケー!とは言いましたが「どうせならガシラ専用のワームを使って釣りを楽しみたい・・・」このような思いが強い人は、ガシラを含むライトロックフィッシュ用としてリリースされているワームを活用していきましょう。
「カサゴ職人(→カサゴ職人の詳細)」や「ベビードラゴン(→ベビードラゴンの詳細)」などがここに該当します。
メバリング用ワームやアジング用ワームに比べ癖のあるワームなので使い慣れるまでにある程度の時間を有するかもしれませんが、ガシラが大きめの甲殻類を捕食しているときなど、型にはまればとんでもない釣果を生み出してくれますからね。
もっと言うと、アジング、メバリング用ワームと、ライトロックフィッシュ用ワームを上手く使い分けることでより良い釣果を追い求めることができるようになるため、両者共に揃えておくのが一番です。
ジグヘッドの重さと種類
ガシリングで使うジグヘッドは大きく分けて二つのモノを使い分けるようにします。一つが針がむき出しているタイプのジグヘッド、もう一つが針先をワームの中に入れ込むことができるジグヘッド(テキサスリグでも構いません)を釣行場所によって上手く活用していく感じですね。
根が少なく根掛かりリスクがそれほどない場所では「針がむき出しになっているジグヘッド」、根が荒く根掛かりが頻発しそうな場所では「針先を隠すことができるジグヘッド」を使う・・・こんな感じで使い分けていきましょう。
例えば、針がむき出しになっているジグヘッドであれば「レベリングヘッド(→レベリングヘッドの詳細)」、針先を隠せるタイプのジグヘッドであれば「根魚玉(→根魚玉の詳細)」辺りがおすすめです。
使うジグヘッドのウエイト(重さ)ですが、2g〜10g程度までのモノをバランス良く揃えておき、釣行場所の水深や潮流に合わせ【ギリギリ底が取れる重さ】に調整するのが一番。メバリングロッドやアジングロッドを代用するのであれば3g〜5gが主となる重さとなりますので、3g、5gはロストを考慮し多い目に所有しておいたほうが良いんじゃないかな?とは思います。
ガシリングの基礎知識
さて、ここまででガシラをルアーで狙うための仕掛けを揃えることができました。マンモスを狩るときに槍が必要なように、ガシラを狩るときはそれなりの仕掛けが必要となりますからね、理想的なタックルを揃えた後、挑むようにしておきたいです。
ガシラ狩り用の仕掛けを用意し終えた段階で、続いて【ガシリングの基礎】的な部分についてお話していこうと思います。ガシラを釣る最高の仕掛けを用意しても、ガシラがいない時期、場所で釣りをしても結果を残すことができませんからね、必ず知っておきたいガシリングの基礎をまとめていくので、どうぞ参考までに。
- ガシリングの時期はいる?
- ガシリングの場所はどこ?
- ガシリングと潮回りの関係性
では、例に漏れずそれぞれ一つずつ詳しく簡潔に見ていきましょう。
オールシーズン狙える!?ガシリングの時期と時間帯
日本にはガタガタと震えてしまうほど寒さ厳しい冬の季節もあれば、ヒタヒタと汗が止まらなくなるほど暑さ厳しい夏の季節があったり・・・とにかく、我が国日本は気候の変化が激しい口であり、当然その影響は海の中にも広がります。
時期によって水温がコロコロ代わり、その水温に適した魚がコロコロ入れ替わる。つまり、同じ日本であっても、時期によって沿岸部にいる魚の種類が異なりますので、釣りたい魚種に合わせ釣行する時期を選定しなくてはいけないのです。
では「ガシラは春夏秋冬、どの季節に釣れるんだよ?」という話ですが、ガシラは凄く適応能力が高い魚であり、水温が高かろうが低かろうがお構いなしにそこら中に分布しているんですよ。ある意味「鈍感」だとも言える魚ですね。
そのため、ガシラは「一年中釣れる魚」と言えるので、【ガシリングを楽しみたい・・・】そう思うが吉日、好きな時期、好きなタイミングで狙っていきましょう。
しかし、どんな時期にでも釣れるガシラではありますが、(一応)釣れやすい時期と釣れにくい時期が存在しており、水温が低くなる秋〜春の時期は比較的コンスタントに釣れ、水温が高くなる夏の季節になると、それまでよりは食いが渋くなる・・・そんなイメージを持っておけばオッケーです。
ガシラは(どちらかと言うと)高水温を嫌い、低水温を好く魚・・・そんな認識ですね。
根がポイント!ガシリングを楽しむための場所選び
ガシラは根魚に分類される魚であり、その名の通り「何かしらの根に潜んでいる魚」ですので、狙うべきポイントは必ず【根のある場所】をセレクトする必要性が出てきます。テトラ帯であったりゴロタ浜であったり、急激に深くなっている場所(ブレイク)などがガシラ狙いの好ポイントとなりますので、そのような場所を目安に釣行していきましょう。
根がある場所であれば(大体)どこでも生息していますからね、難しく考えすぎず、目ぼしい場所は撃っていく・・・そんな感じで場所を選んでいくのがベストです。
言うまでもなく、「完全に砂地のエリア」はガシラの魚影が薄い(エサを探しに寄ってくることはある)傾向にあるため、そのような場所は避けるようにし、また、根が多すぎる場所は根掛かり頻発で釣りにならないことも考えられるので、「そこそこ根のある場所」を探し、竿を出してみて下さい。
大潮、小潮、潮なんて関係ない?ガシリングと潮回りの関係性
海は月の引力の影響で常に満ち引きを繰り返し、その動きに合わせて「流れ」がでるのですが、一般的には「良く流れる日が釣りに適している」と言われていますし、その言葉通り潮が良く動く日は魚が良く釣れる傾向にあるのも確かです。
大潮、中潮、小潮、長潮、若潮と分かれており、日によって流れの強弱が変わってくるのですが、ガシリングを楽しむには一体どの潮回りが良いのでしょうか?
あくまでこれまでの経験で積み重ねてきたデータではありますが、やはり潮が動いていないときはガシラの食いが悪くなるように感じています。「ガシラを釣るのに潮なんて関係ない」と言う人もいますが、個人的には「ある程度関係しているんじゃないかな?」と考えており、実際釣果の大半は多少なりとも潮が動いているときに集中しています。
ですので、釣行タイミングを調整できるのであれば大潮や中潮など、潮が良く動く日を狙うのがベストですが、小潮、長潮、若潮の日でも、必ず「潮が動くタイミング」があり、その動きに合わせガシラの活性も高くなる傾向にあるため、【必ずしも大潮や中潮の日でないと釣れない】という訳ではありません。
実際、小潮の日に2桁釣果を叩き出せることもありますし、中潮で1匹のガシラすら釣れないこともありますからね。要はタイミングの問題なので、潮回りなど気にせず釣行するのが一番・・・だと言えますね。
ガシリングの釣り方
さて、最後に実釣に関する部分のお話をしていきたいと思います。個人的な釣果としては、恐らく年間数百匹のガシラを釣り上げています(1釣行で1〜20匹、平均すると1釣行辺り3〜6匹ほどは釣っていると思います)。そのため、かなり再現性は高いんじゃないかな?と思いますので、大体の参考にして頂ければと思います。
ガシリングを楽しむときに一つだけ「必ず」意識しておかないといけないことがあり、それは【ボトムにコンタクトさせた釣りを意識する】ということ。感覚的には、ボトムから1m浮き上がればまず釣れませんので、ボトム〜50cmを目安に攻める・・・そんなイメージを持ち、ガシリングを楽しん下さいね。
- 必ず底をネチネチ攻めよう
- ライトワインドもガシラに効果的
- 根掛かりするときの対処法
- 釣れないときの対処法
では、それぞれ詳しくお話していきます。
底から離せば釣果が落ちるボトムをネチネチ攻める!
さっきもお話しましたが、ガシラは基本的に「ボトム付近(ボトムにあるストラクチャー周り)」に生息している魚のため、ガシリングを楽しむときは必ず「ボトムにコンタクトさせる釣り」を意識しておく必要性があります。
不必要に浮かすのは釣果を落とす原因となっているため、どんな場所であっても【ボトムを攻める】のが基本だと考えておきましょう。
メバリングやアジング用のワームをジグヘッドに装着し、ガシラを狙うときは・・・
- STEP.1キャストする1目ぼしい場所へルアーを投げ込みます
- STEP.2底まで沈める必ずボトムまで沈めて下さい
- STEP.3ゆっくり巻く2〜3回転ほどゆっくりハンドルを回す。あくまで例ですが、2秒に1回転ほどでいいです(ボトムに擦らない程度のスローリトリーブ)
- STEP.4止める(再度ボトムを取る)2〜3回転後、テンションフォールにて再度着底させる。このときにカツン!とアタリが出ますので要集中
- STEP.5釣れるまで繰り返す釣れるまで繰り返せばオッケーです
全体的な流れとしてはこんな感じですね。そこに食い気のあるガシラがいれば高確率でバイトしてきますので、ぜひお試しあれ。また、メバリング、アジング用ワームではなく、ロックフィッシュ用のクロー系ワームを使うときは、浮かすのではなく底をズルズル引いてくる感じでこれと同じことをすればオッケーです。
ライトワインドもガシラに効果的!
上の方法でアタリがない場合、「ガシラがいない」もしくは「ガシラの活性が低い」と推測できますが、もし後者の「ガシラの活性が低い」場合は、強制的に食わせのスイッチを入れてやる「ライトワインド」が功を成すことがあります。
ライトワインドとはワームをダートさせて魚の反射食いをさそう釣法のことで、要はガシラを驚かせ、反射的に口を使わす・・・そんなイメージですね。
ボトムライトワインドのやり方としては・・・
- STEP.1キャストする1ガシラがいそうな場所へ仕掛けを投げ込む
- STEP.2ボトムを取る必ずボトムへ着底させて下さい
- STEP.3ロッドアクションを付け、ワームをダートさせるチョン、チョンと2〜3回ロッドアクションつけ、ワームを左右にダートさせます
- STEP.4フォールで再度着底アクション後、テンションフォールで着底させます。アタリのほとんどがここで出ますので、要集中です
- STEP.5釣れるまでやる諦めず釣れるまで続ける気力が大事です
こんな感じですね。ただ巻きの釣りに比べアピール力が高い釣法なので、魚の食い気が少ないとき、魚の数が少ないとき、中々アタリがでない・・・←こんなときに、ぜひやってみて下さいね。
ちなみにライトワインドで使う仕掛けはダート用ジグヘッド(参考→キビキビダートジグヘッド)にダート用ワーム(参考→ビーローチ)(参考→DD8)が最適です。
根掛かりばかりしてしまう・・・そんなときの対処法
ガシリングを楽しむときはボトムコンタクトが多くなるため、どうしても「根掛かり」が増えてしまいます。そのため、「根掛かりを回避するための試行錯誤」をしないことにはワームとジグヘッドが幾らあっても足りなくなりますし、海の中にルアーという名のゴミを残してしまうことになるため、できる限り回避するのが釣り人の努めです。
「で、どうすれば根掛かりを減らすことができるの?」という話ですが、一番即効性が高い対処方法は「根の少ない場所へ釣行する」ことですね。
ガシラは根のある場所へ住んでいる魚のため、ある程度の根(海藻や岩など)がある場所を攻める必要性がありますが、ゴリゴリと根がある根掛かり必須な場所へ釣行しなくとも「少しだけ根があれば」釣れるんですよ。
例えばテトラ帯が良い例です。テトラの隙間はガシラの格好の住処となっていますが、夜になるとエサを求めひょっこりとその姿をオープンエリアに表し、エサを求め狭い範囲を動く・・・という性質があります。
そのため、テトラ帯以外の場所がオープンな多少根があるような砂地のエリアであっても、住処であるテトラ帯から出てくるガシラを狙うことで、根掛かり少なくガシリングを楽しむことができるようになる・・・こんな感じです。
できればゴツゴツとした場所を攻めるほうが良いのですが、そのような場所はどうしても根掛かりが避けられませんからね。「根掛かりしたくない・・・」そんな人は、このような根が少なく、なおかつガシラの魚影が濃い場所へ釣行して下さい。
全然釣れない・・・そんなときの対処方法
最後に、釣れないときの原因、理由、解決策をまとめておきます。
- ガシラがいない(→場所移動)
- ガシラの活性が低い(→釣り方を変える)
- 場所選びが悪い(→場所移動)
- ワームがダメ(→こまめにチェンジする)
- ジグヘッドが重すぎる(→重すぎると釣果が落ちます)
- ボトムから離してしまっている(←あるある)
- 同じ場所で粘りすぎ(←一番の釣れない原因)
こんな感じですかね?以上、長くなりましたが、これでガシリングの仕掛け、釣り方、基礎知識、全てについて話し終えました。ここでお話したことを実践して頂くことで手短に結果を残すことができるようになりますので、ぜひ参考にして頂ければと思います。
一度コツを掴むとウソみたいに釣れるようになる